こんにちは。
院長の浦野です。
今回は猫の理想とされるトイレ環境についてお話してみたいと思います。
みなさん、どんなトイレを使用していますか?
大きさや、形状、砂の種類など本当に様々ですよね。
おそらく、設置するスペースや掃除のしやすさ、臭いの問題などを考え、良さそうなものを選ばれていると思います。
では、行動学的にはどういったトイレが理想とされているのでしょうか?
①大きさ
猫の体長の1.5倍以上のサイズが理想とされています。市販のトイレは比較的小さめな物が多いです。サイズに合わない場合は、衣装ケースなどを利用して広いトイレにする場合もあります。
②トイレ形状
オープンタイプと屋根付きのフード型のタイプがあります。屋根付きの場合は、人目を避けて排泄できるメリットがある一方、臭いがこもりやすく、猫が嫌う場合があります。フード型を使用する場合は、とにかく清潔に、こまめに掃除をする必要があります。また、高齢猫の場合は段差を越えるのが困難で、トイレの前で排泄をしてしまう場合があります。その場合は入りやすいように浅いものを選んであげることも必要です。
③猫砂のタイプ
野外の猫は排泄を隠せるように、砂利よりも粒の小さい土や細かい砂を好む傾向にあります。また、足場の不安定さから大きい粒が好まれないこともあるようです。掘っても底が見えないくらいの量(5cm以上)をたっぷりと入れておくことも重要です。
④トイレの数
猫の頭数+1以上、または頭数が多い場合は猫たちをグループに分けてグループ数+1以上が理想とされています。スペースにも限りがありますが、できるだけ多く置けるよう配慮してあげましょう。
⑤設置場所
排泄場所は巣穴や食事場所から離れた場所を好むため、食器や休憩場所からできる限り離れた場所(2m以上離す)に設置しましょう。排泄中は無防備になるため、目立たない静かな場所や夜間でもアクセスしやすい場所を選びましょう。
猫の泌尿器疾患はとても多く、中でも膀胱炎を繰り返し起こしてしまい、悩まれている方もいらっしゃると思います。
また、トイレ以外のところで排泄するようになってしまい、困っている方もいるかもしれません。
原因は様々ですが、トイレ環境も1つの要因とされています。
快適に排泄ができるよう、できることがあればやってみてください。
ただし、猫にも好みは当然ありますので、好みに合わない場合は他の物を試してあげてください。
トイレで困っている方、これから猫を迎え入れるにあたって何を選べばいいのか迷われている方の参考になれば幸いです。
とはいえ…
我が家の猫は広いトイレ(後から増設)があるのに、狭いトイレしか使ってくれません…