こんにちは。
院長の浦野です。
前回に引き続き、口腔ケアについてお話ししたいと思います。
歯石や口臭、歯周病などの原因が歯垢だ という話しを前回させていただきました。
では、どのように歯垢を取り除けばよいのか?ということになりますが、最も効果的なのはブラシを使った歯磨きです。
みなさんの予想通りではあると思いますが、結局のところ歯磨きに勝るものはありません。
歯磨きシートも表面の汚れを落とす効果は期待できますが、細かな隙間や窪みについた歯垢を落とし切るのは難しいです。
ですので、最終的にはブラシで歯磨きができるように、挑戦していただきたいと思っています。
ただ、
・歯磨きシートではできるけれど、歯ブラシは嫌がってできない
・そもそも嫌がって口を触らせてくれない
・怒ってしまう
など、ブラシによる歯磨きは比較的難しく、悩まれるケースも少なくありません。
残念ながら、個体の性格にもよりますが、歯磨きをするにはそれなりのトレーニングと根気が必要だと思います。
特に幼少期から悪いイメージを与えないようにトレーニングしていくことが最も重要です。一度でも嫌な思いをしてしまうと、やらせてもらえなくなるケースもありますので、慎重に、ゆっくりとトレーニングしましょう。
では、一般的な歯磨きトレーニングの方法を解説します。
歯磨きができるようになるステップは以下の3つです。もしトライしてみようという方がいればぜひ実践してみてください。
STEP1. 口を自由に触れるようになる
STEP2. 歯ブラシが近づくと(口に入ると)いいことがあると覚えさせる
STEP3. 優しく歯磨きする
それぞれの具体的なやり方を解説します。
STEP1. 口を自由に触れるようになる
まず大好きなフードを与えながら、優しく口の周りを触る練習をしましょう。おやつを食べている最中に口の周りを触ることから始め、できるようであれば、唇をめくったり、歯肉を触ったりして歯磨きに必要な触り方に慣れさせましょう。最終的には触ってから上手にできればフードを与えるところまで練習しましょう。
STEP2. 歯ブラシが近づくと(口に入ると)いいことがあると覚えさせる
まず、歯ブラシを近くでみせるだけにして、おやつを与えます。上手にできるようになれば、歯ブラシを口に近づけ(まだ触れない)、おやつを与えましょう。これもクリアできれば歯ブラシを口に入れて、おやつをあげるところまで練習しましょう。
STEP3. 優しく歯磨きする
口に入れられることを嫌がらなくなったら、磨く練習をします。最初のうちは一度に全部磨こうとせず、やりやすいところから始めて、少しでも磨けたらおやつをあげましょう。また、とにかく優しく、痛みを出さないように注意しましょう。その後徐々に磨ける時間や場所を増やしていきましょう。
いかがでしょうか?
ブラシで歯磨きができるようになるには根気が必要です。ただし、できるようになると得られるメリットも少なくありません。ぜひ一度はチャレンジしてみてください。
次回はそれでも歯垢や歯石がたまってしまった、あるいは歯周病が進行してしまったケースで治療はどうするのかについてお話しする予定です。