こんにちは。院長の浦野です。
今回は口腔ケアの治療編についてお話してみたいと思います。
病院ではどういったことができるのかということが伝われば幸いです。
特に今回は歯周病治療についてお伝えします。
①術前準備
歯科治療を行うには、基本的に麻酔下での処置となります。そのため、術前の検査が必要です。安全に麻酔がかけられるのかどうか、他に優先すべき病気はないのかどうか確認し、手術前の評価をします。特に高齢の場合はしっかりと検査をすることをおすすめします。
②手術
術前準備にて麻酔可能と判断した場合は、手術を行っていきます。
1.麻酔下で口の中の大まかな状態を確認します。
全体的な歯石の沈着具合、口内炎や腫瘤がないか、歯周ポケットの深さや動揺している歯がないか・・・など全体をチェックします。
場合によりX線検査も行います。
2.歯石の除去(スケーリング)をします。
超音波スケーラーという機械を使用し、歯石を砕きながら除去していきます。
歯の外側・内側をきれいにしていきます。
歯周ポケットの中もきれいにしていきます。
3.抜歯が必要な歯を再度確認し、抜歯します。また、必要に応じて縫合します。
4.歯の表面を研磨剤で磨きます(ポリッシング)。
③術後管理
術後の経過が良い場合は日帰りで退院し、必要に応じて抗生剤や鎮痛剤の内服を行います。
術後に強い痛みが予測される場合、鼻血など出血がある場合は数日入院下で管理を行います。
抜歯や縫合を行った場合は、固いものを食べると痛みが生じる場合がありますので、やわらかいフードをしばらく与えていただきます。
大まかには以上です。
歯周病治療では、手術によって歯石を除去することも大切ですが、毎日のケアとして歯磨きをすることが最も重要です。
歯磨きが難しいと感じている方も多いと思います。本来は病院で歯磨きのトレーニングができるのが望ましいですが、なかなか難しいのが現状です。申し訳ありません。
ただ、歯磨き教室を積極的に行っているペットサロンも近くにあります。うまく活用していただき、根気よくトレーニングしていただければ幸いです。